「ANKO テスト」はテストに関連する全ての情報を一元管理し、テスト期間短縮と品質向上を提供します。
ソフトウェアの開発において、最終工程となるテスト工程の効率化が求められています。ソフトウェアの高機能化、複雑化に伴って、ソフトウェアの規模やテストするべき項目が増加する一方で、ソフトウェアの開発期間はさらなる短縮を求められている状況で、テスト工程は二律背反の状況におかれています。
このような状況下では、テスト対象の品質状況を把握して、実施するテストの数、種類、期間、テストの結果を正確に管理することが必要であり、人海戦術に頼るのではなく、システムとしてテスト工程を管理することのできるソリューションが必要です。
また、ソフトウェアの開発でのすべての工程(設計、開発、検証など)は、「要件」を実現するために行います。検証でも「要件」を基準に「テストケース」、「テストの結果」、「テスト進捗管理」などを関連付けて把握する必要があります。
「ANKO テスト」は開発者、テスター、プロジェクト管理者がソフトウェア開発に関する各種の情報(バグ内容、進捗情報、テストケース情報等)を共有し、テスト業務を効率よくするためのテスト管理ツールです。Redmineで動作し、要件の登録、テストケースの登録、管理、テスト計画の登録、管理、テスト実行結果の記録、テスト結果の統計情報などを表示するツールです。そして、それらの情報をばらばらに管理するのではなく、要件とテストケース、テストケースとテスト結果、テスト結果とバグ管理を自動的に紐付けることにより、情報の一元管理が可能になります。また、テストケースの一括登録やテスト結果をExcelファイル形式でエクスポートするなど便利な機能を提供いたします。
「ANKO テスト」は「redmine_impasse」からフォークして弊社が開発したテスト管理プラグインです。「redmine_impasse」は2012年9月で開発がストップし、現在の主流のRedmineバージョンである3.Xでの動作ができなかった点などの課題点がありました。弊社ではこの点を改善し、Redmine3.2以降で使用でき、統計機能の追加、技術サポートを行いソフトウェアーの開発現場(テスト管理の現場)で使用できる製品として創りました。
「ANKO テスト」を使用して得られる主なメリットは下記の通りです。
シンプルな操作性
「ANKO テスト」ではテスト結果の登録をマウスクリックだけで行うことができます。テスターはテスト結果に応じて、合格、不合格、保留の中から選択するだけでテスト結果を登録できます。これだけで「いつ」、「誰が」、「何のテストを行ったのか」が自動的に記録されます。
テスト結果の自動集計が可能
Excelなどでテスト管理をすると、テスト項目の集計、テスト消化数の集計、バグ数の集計など件数を手でカウントしているような場合は,常に最新の進捗状態を把握するのは工数と人力が必要になり、集計にヒューマンエラーが発生する可能性があります。また、Excelにマクロを埋め込み,件数をバッチで集計する場合も、複数人でExcelをばらばらに編集している場合、テストの進捗をリアルタイムで計るのは至難の業です。
「ANKO テスト」はテスト結果を自動的に集計して、常に最新の進捗状態を把握することが可能です。
テスト項目と障害票の紐付けが簡単
「ANKO テスト」は、テストの結果発見される不具合の内容とテスト項目を意識することなく瞬時に紐付けることが可能です。ユーザーはテストの結果を入力するだけでシームレスに不具合の内容を記録でき、かつテスト項目と自動的に紐付きます。
テスト項目とエビデンスの紐付けが簡単
「ANKO テスト」は、テストの証跡として,または不具合発生時の再現テスト用に画面ショットを簡単にテスト項目にエビデンスとして紐付けることができます。キャプチャーした画面をテキストボックス内に貼り付けるだけですので、手間が一切かかりません。
また、不具合発生時に参考になるログファイルや設定ファイル、各種参考情報を簡単にテスト項目と紐付けて登録することができます。これにより、ファイルが迷子になったり、開発者が再度ログファイルを取得する必要がなくなります。
ソフトウェアーのバージョンとテストの紐付けが簡単
テスト対象のシステムやプログラムのバージョン管理は労力を要します。「ANKO テスト」はソフトウェアーのバージョンとテストが必ず紐付く仕組みになっています。これによりどのバージョンでどのテストをしたのかを管理でき、ソフトウェアーの品質向上に寄与します。
テスト資産一元管理と再利用
統合的なテスト管理ツールを利用しない現場では、各個人の技量と判断により、テストケース、テストシナリオ、テストデータ、テスト実行環境、テスト結果などの情報が蓄積され、全社的な資源として一元管理されることなく、分散してしまいます。フォーマットが各々異なるため各自が保有している情報を統合することはできないのが現状です。
「ANKO テスト」はテスト作業に関する情報を一元管理し、テスト実施後の分析や情報追跡を容易にします。蓄積したテストケースなどのテスト資産の再利用が可能で、次期開発や同種のプロジェクトを行うときにテストケースの設計や検証を大幅に節約でき、また十分に検証されたテストケースを利用することにより品質向上にも寄与します。テスト項目はテストスイートでテストグループごとに区分して管理することが可能であり、モジュール単位、担当チームごとにテストケースの管理をすることが可能です。
複数人の同時編集が可能
「ANKO テスト」はRedmineのプラグインとして提供され、サーバで動作するWebアプリケーションなので,複数人の同時編集が可能です。テスターが複数いても同時にアクセスでき、全てのテスト結果、テスト進捗が一箇所に集約されるので、このファイル、あのファイルと色々なファイルを参照する必要が無く、 テスト担当者や開発者が同じ情報を参照して、実施したテストの成果やテスト項目の内容をレビューしたり、いつでも最新の情報にアクセスできるようになります。
テスト内容の検索やレポート出力が簡単
「ANKO テスト」はテスト内容の検索やレポート出力機能があります。テスト項目にはカスタムフィールドを追加することが可能で、管理をしたい項目をいくらでも追加することができます。またテスト結果をExcelで出力することが可能で、管理者は二次加工、三次加工を通して必要な報告書のフォーマットに情報を加工することが可能です。
「ANKO テスト」の使い方の流れは下記の通りです。
テストケース(スイート、ケース) 登録 > テスト計画作成 > テスト日程と担当者の指定 > テスト結果の入力 > 結果の確認